最近のトラックバック

« 「蛍の光音楽祭」が9月23日に福島県棚倉町で開催されます。 | トップページ | 小曽根真トリオ ライブレポート 2012.9.19 »

2012年9月22日 (土)

小曽根真トリオ ライブレポート 2012.9.18

すべてが圧倒的だった。

そもそも音楽を圧倒的だと表現すること自体、批評を放棄したことであり、自らの無能を告白する以外のなにものでもないが、 実際言葉にならないのだからしかたがない。だからといって、ブルーノート東京から帰ったきて数時間たつというのに、僕の全身をめぐる血液はいまだ煮えた ぎっており、超越的ななにものかに触れたという痕跡を明確に残している。
ベースのクリスチャン・マクブライド、ドラムスのジェフ”ティン”ワッツ を迎えた今回の小曽根真トリオの演奏は、その”圧倒的”なグルーブ感で東京の聴衆を魅了した。オーセンティックなトリオ編成が、すぐれた三人の音楽家の豊 穣な対話を生みだし、この世のどこにもなかった音場空間を出現させる時、音楽の神は演奏家と聴衆とに等しく微笑むのである。その瞬間の一体感こそジャズの 真骨頂であり、自らのキャリアを新たな音楽の中に解体し、音楽の中で再構築することでしか生きられないジャズミュージシャンたちのソウルに直接触れること ができる。

大きな肉体から産み出されるジェフ”ティン”ワッツのドラミングは、前に前にでる力強いものだが、実はたったひとつの装飾音さえ粒だって聞こえる繊細きわ まりないもので、オーソドックスなドラムセットからたたきだされるグルービーなリズムは、このトリオのキャラクターを雄弁に物語っている。クリスチャン・ マクブライドのベースは、極めて高度なテクニックでブルースの旋律を高らかに歌いあげ、小曽根の微分されたメロディに絡みつく。この二人のストレートア ヘッドな音楽家に刺激されながら、小曽根は世界中のあらゆる音楽にインスパイアされた独自の音楽世界を開示するのである。緩急自在なこの三人の音楽家の対 話は見事で、僕たち聴衆を濃密な笑顔のアイコンタクトの中に引き込んでいった。
大阪公演を終え、クリスチャンとジェフの”関西弁”も聴けて、コミックバンドとしての仕込みも十分だが、その洗練されたステージングは、ツアー最終日のステージでも今夜もあますところなく示されることだろう。

僕はもちろんセカンドセットに駆けつける。小曽根真は出会った十数年前から僕にとって常に事件であり、今夜も昨夜と違った何かが起こるに違いないからだ。

2012年9月18日(火) ブルーノート東京 ファーストステージ 19:00〜

« 「蛍の光音楽祭」が9月23日に福島県棚倉町で開催されます。 | トップページ | 小曽根真トリオ ライブレポート 2012.9.19 »

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/174509/55714671

この記事へのトラックバック一覧です: 小曽根真トリオ ライブレポート 2012.9.18:

« 「蛍の光音楽祭」が9月23日に福島県棚倉町で開催されます。 | トップページ | 小曽根真トリオ ライブレポート 2012.9.19 »

2017年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28        
無料ブログはココログ

twitter