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はじめまして、こんにちは。
敬語表現が多い源氏物語の地の文は、「である調」よりも「ですます調」のほうが現代語訳の相性が良いと思うのですが、いかがなものでしょうか。
大将の君は、二条院にさえあからさまにはお帰りなさらず、しんみりと心深く嘆いて、まめまめしくお勤めなさりながら、明け暮れ過ごしていらっしゃいます。(明け暮れお過ごしになります)
投稿: みいたん | 2011年2月21日 (月) 03時52分
みいたんさん
はじめまして、コメントありがとうございます。
おっしゃるとおり、『源氏物語』は、女性の語りですので、私も敬体「〜です・〜ます」をとったほうが相性がよいかと思います。
ただ、今回私が資料プリントに提示しましたのは、いわゆる翻訳ではありません。原文の一語一語をそのまま現代語に置き換えてゆく「逐語訳」というものです。これはある意味で学問的な行為で、厳密に言いますと、現代語から古文への逐語訳が可能であるべきものだと、ある学者は言っております。
逐語訳で「〜です・〜ます」と訳すためには、本文に、「侍り」(丁寧語)という対応語があるべきだという立場で、原文で『源氏物語』を読むあくまでも参考につけてありますものですので、原文の含む情趣・情感はあえて無視していますのです。
いわゆる地の文と、会話・心内文をきちんと「逐語訳」で区別するためにとっている手法ですので、どうぞご理解をお願いいたします。大学受験の世界では、語学的な厳密さが求められていますので、日常的に行われております。
もちろん、本文のニュアンスを生かすために、敬体にすることは全く問題ないことだと思います。古来、作家・学者たちの翻訳では、多く敬体が用いられてきましたのはそのせいです。
みいたんさんの訳もすばらしいものであると思っております。
今後ともよろしくお願いいたします。
このご質問、facebookのほうでもご紹介させていただきます。
講座に参加するすべての方の参考になるかと思いますので、是非お許しくださいませ。
投稿: 中西光雄 | 2011年2月21日 (月) 08時05分
こんにちは。
ご返信ありがとうございました。facebook転載どうぞです。
やりなおし講座の動画、遅ればせながら拝見しました!ふだん分析的な読み方をしていなかったものですから(文法が分からない)、とてもとても興味深かったです。ありがとうございました。
思うに、世の中というものは、なんで文法が分かる人と分からない人がいるのでしょうか? 自分も分かるほうの人としてこの世に生まれたかったです・・・(涙)
そういえば、岩波書店から出ている本のお話がありましたが、あれに掲載されている源氏物語の原文は、句読点や括弧の挿入が行き過ぎて、ものすごく読みにくかったです。小学館のも程度の差こそあれ、句読点や括弧が多すぎてスムーズに読めません。とにかく校訂が分析的に過ぎて、どちらも学者の自己満足に陥っているように見えますね。
また、文庫本を含めて、どれもこれも主語や文意の説明が添え書きされていますので、どこか無理やり読まされているような不自由な感じがあります。源氏物語の原文って、いろんな読み方を許すような書き方というか、幾つかの異なる解釈を誘ってくるような書き方をしている箇所が結構あるんですね。それがダメになってしまうのが、いちばんよくないです。
私は、ネットで公開されている源氏物語の原文をダウンロードして、読点・括弧・改行・振り仮名等をぜんぶ削除して、句点だけ残し、和歌の前後だけ行を空けて、明朝体ではなく楷書体や行書体のフォントを適用したりして、それを好きなようにA4サイズにプリントアウトして読んでいます。
ちょっと手間ですが、毛筆のミミズの這ったような古い写本を読み解くことを除けば、これが平安時代の読者にいちばん近い読み方になるだろうと思います。たまに辞書を引くぐらいで、疲れが少なく滑らかにドンドン読み進むことができます。自由で楽しいですよ。
つぎのお講座の動画を楽しみにしております。
よろしくおねがいいたします。
ではでは。
投稿: みいたん | 2011年2月28日 (月) 03時08分